こんにちは、ガジェットブロガーの「でんきや慎ちゃん」です。
今回は、Xiaomiが誇る120W急速充電と、それを支える「6A対応USB-Cケーブル」の通信プロトコルについて解説します。
「PD(Power Delivery)じゃないのに、どうやって120W出してるの?」
「ケーブルにチップがないのに6A流せるのはなぜ?」
そんな疑問に答えます。
🔌 Xiaomiの120W急速充電の正体とは?
まず大前提ですが、Xiaomiの120W充電はUSB Power Delivery(USB PD)ではありません。
Xiaomi独自の急速充電規格「Xiaomi HyperCharge(ハイパーチャージ)」に基づいています。
💡 通信プロトコルのポイント
項目 | 内容 |
---|---|
使用規格 | Xiaomi独自プロトコル(USB PD非対応) |
ケーブル必要仕様 | USB-C to USB-C、最大6A対応 |
通信方式 | 非標準的なVbusベース通信(PWM等) |
チップ搭載 | 多くの6AケーブルはE-markerチップ非搭載 |
つまり、通常のPD 3.0やPD 3.1ではなく、Xiaomiとケーブルが特定の信号方式でやり取りして、高電圧&高電流を流しているという仕組みです。
🧠 なぜE-markerチップなしで6Aが通るのか?
USB PDでは、5A(100W以上)を流すには「E-markerチップ」が必要ですが、Xiaomiの120Wケーブルには原則、E-markerチップがありません。
では、なぜ120Wが可能なのか?
✔ 理由1:機器とケーブル間の独自通信
- Xiaomiはコネクタの形状や抵抗値を検知して「正規の6Aケーブル」と判断する仕組みを採用。
- 正規ケーブルでなければ6A動作にならない=安全対策。
✔ 理由2:HyperChargeによる専用電圧制御
- 通常のPDでは5V/9V/15V/20Vの固定段階ですが、
- Xiaomi HyperChargeでは**「17V/20V × 6A」など柔軟な電圧制御**が行われています。
📌 つまり、USB PDに準拠しない独自ハンドシェイクと制御方式で120Wを実現しているわけです。
📏 実測データ例(Xiaomi 13 Pro + 純正ケーブル + 純正120W充電器)
項目 | 測定値 |
---|---|
開始電圧 | 約20V |
開始電流 | 約5.8〜6.0A |
最大出力 | 約118〜120W |
通信プロトコル | PDではなく独自ハンドシェイク |
測定には専用のPDトリガーケーブルやUSB-Cプロトコルチェッカーを使用。
PD Negotiationのログは検出されず、独自規格による直流出力のみ確認できました。
🚫 汎用PD充電器では120Wは出ません
これは非常に重要です。
⚠ Xiaomi HyperCharge=Xiaomi専用の急速充電プロトコル
⚠ AnkerやUGREENのPD 140W充電器では、Xiaomiスマホは最大65W前後に制限されます
📌 本当に120Wを体感したければ、Xiaomi純正の「充電器+6Aケーブル」セットが必須です。
✅ まとめ:Xiaomi 120W充電のカギは「独自プロトコル+6Aケーブル」
必須条件 | 解説 |
---|---|
HyperCharge対応端末 | Xiaomi 11T Pro / 12 Pro / 13 Pro など |
HyperCharge充電器 | MDY-13-ETなど、120W以上対応モデル |
純正6Aケーブル | 太くて短いUSB-Cケーブル(非E-marker) |
通信プロトコル | 独自(USB PD非対応) |
Xiaomiの急速充電は「USB PDとは違う独自世界」で動いています。
純正ケーブルを省くと、ただの高出力充電器に成り下がってしまうのでご注意を!
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🔗 USB-Cプロトコルチェッカーおすすめモデル
今後は、HyperChargeの将来規格や、他社(Redmi・POCO)との互換性についても掘り下げ予定です。
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