※本記事はプロモーションを含みます。
この記事の結論
- パスワード・APIキー・マイナンバー・クレジットカード番号は、生成AIに入力しない
- 他人の個人情報、取引先の情報、会社の未公開情報は、伏せ字にするか、入れない。会社員は、まず社内ルールを確認する
- 使う前に、各サービスの「会話を学習に使うか」の設定と、履歴の扱いを確認する(ChatGPT・Claude・Geminiで場所が違う)
- AIの答えは間違うことがある。お金・契約・法律・健康に関わることは、公式の情報や専門家で確かめる
文章の下書き、要約、調べものなど、生成AIは便利ですが、「何を入れてよくて、何を入れてはいけないのか」が分からないまま使い始める人も多いはずです。この記事では、個人・自営業・会社員が、使う前に確認しておきたい入力のルールと設定を、各社の公式ページと国の注意喚起をもとにまとめます。
※各社の画面や名称、扱いは変更されることがあります。この記事は2026年11月6日に公式ページで確認した内容です。実際に設定するときは、必ず公式の最新の案内もご確認ください。
入れてはいけない情報と、代わりの方法
| 入れてはいけない情報 | 理由 | 代わりの方法 |
|---|---|---|
| パスワード、暗証番号、APIキー、認証コード | 万一の漏えいで、アカウントやお金に直結する | 入れない。貼ってしまったら、その場で変更・無効化して作り直す |
| マイナンバー、クレジットカード番号、口座番号 | 悪用されると被害が大きい | 入れない。必要なら「〇〇番号」と書くだけにする |
| 他人の氏名・住所・電話番号など(顧客、友人、家族) | 他人の個人情報を外部のサービスに送ることになる(利用目的や事業者の扱いによっては、本人の同意などの確認が必要) | 「Aさん」「東京都内」のように伏せ字・一般化する(ただし、残った内容から誰かが特定できないか、確認する) |
| 取引先の情報、契約書、見積書の中身 | 守秘義務や契約に反するおそれがある | 社名・金額を伏せ、構造だけ相談する(それでも守秘義務や契約に触れないか確認する) |
| 会社の未公開情報、社内資料 | 就業規則・社内ルールに反するおそれがある | まず社内のAI利用ルールを確認する。禁止なら使わない |
| 病歴など、センシティブな個人情報 | 漏えい時の影響が大きい | 一般的な質問の形にする |
書類の写真やPDFを渡すときも注意が必要です。画像の中に、住所・氏名・番号・顔写真が写り込んでいることがあります。渡す前に、該当部分を、元の文字が復元できない方法で消してから使いましょう(画像の上に黒い図形を重ねるだけでは、元のデータが残る場合があります)。
国の注意喚起:個人情報保護委員会が示している点
個人情報保護委員会は、令和5年(2023年)6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」を公表しています(確認:2026年11月6日、内閣府の公開資料に掲載された同文書で確認)。一般の利用者向けには、次の3点が示されています。
- 入力した個人情報が、生成AIの機械学習に利用されることがあり、他の情報と結びついて、正確または不正確な内容で出力されるリスクがある。そのリスクを踏まえて、個人情報を入力するかを適切に判断すること
- 生成AIの答えには不正確な内容が含まれることがあり、個人情報についても不正確な内容が含まれるリスクがある
- 提供事業者の利用規約やプライバシーポリシーを十分に確認し、入力する情報の内容を踏まえて判断すること
個人情報を扱う事業者(個人事業主を含みます)には、別の注意点があります。生成AIに個人情報を含む入力をするときは、特定した利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認すること。また、本人の同意なく個人データを入力し、出力以外の目的(学習など)で扱われる場合は、法律違反になる可能性があり、提供事業者がその個人データを機械学習に利用しないことなどを十分に確認すること、とされています。取引先や顧客の情報を入力したくなったら、まず、入れずに済む方法(伏せ字にする)を考えるのが安全です。
※最新の公表状況や正確な文言は、個人情報保護委員会の公式サイトでご確認ください。
使う前に確認したい設定(ChatGPT・Claude・Gemini)
多くの生成AIには、「会話の内容を、AIの改善(学習)に使ってよいか」という設定があります。初期設定のままだと、会話が改善に使われる場合があります。使い始める前に、一度確認しておきましょう。
| サービス | 確認する場所 | 公式の案内(確認:2026年11月6日) |
|---|---|---|
| Claude(個人向けプラン) | 設定の「プライバシー」にある、モデル改善の項目(claude.ai の設定画面) | 会話などは、モデル改善を許可した場合や、安全性の確認の対象になった場合、本人が明示的に協力した場合に、モデルの改善に使われることがある。シークレットチャットは、改善には使われない |
| Gemini | Googleアカウントの「Geminiアプリのアクティビティ」 | オンのときは、会話が保存され、Googleのサービスの改善(生成AIモデルの学習を含む)に使われる。オフにしても、会話は72時間は、応答や安全のために保存される。オンのときは、一部の会話を人が確認する場合があり、確認された会話は最大3年保存され、アクティビティを削除しても消えない。一時チャットは学習に使われない(保存は72時間) |
| ChatGPT(個人向け) | 設定の「データ管理」にある、会話をモデルの改善に使うかの項目(「すべての人のためにモデルを改善する」)。または、OpenAIの「プライバシーポータル」での申し出 | オフにしても、すでに保存された履歴が消えるわけではない。画面の名称や場所は変わることがあるため、公式のヘルプで最新の手順を確認する |
確認のポイントは3つです。
- 学習に使うかの設定を見る:自分の判断でオン・オフを選ぶ
- 履歴の扱いを見る:履歴を残すか、一時チャット(履歴に残さない)を使うか、自動で消える期間はいつかを確認する
- プランによる違いを見る:法人向けや団体向けのプランは、個人向けと扱いが異なることがあります。会社や学校のアカウントで使う場合は、管理者の案内に従ってください
注意:「学習に使わない」設定にしても、安全性の確認のために内容が確認される場合や、一定期間は保存される場合があります。また、回答の評価ボタンなどでフィードバックを送ると、関連する会話が改善に使われる場合があります。「設定したから何を入れても安全」とは考えないでください。
会社員が先に確認すること
- 会社に生成AIの利用ルールがあるか(使ってよいサービス、入力してよい情報の範囲)
- 会社が契約している法人向けのサービスがあるか。あるなら、個人のアカウントではなく、そちらを使う
- 仕事の情報を、私用のスマホや個人アカウントのAIに入れていないか
- ルールがはっきりしないときは、上司や情報システムの担当者に聞く
ルールがない場合でも、会社の未公開情報や、取引先から預かった情報は入力しない、が基本です。
自営業・個人事業主が気をつけること
- 顧客や取引先の情報を入れる前に、伏せ字にできないか考える
- 契約書や見積書は、会社名・金額・担当者名を消してから相談する
- AIが作った文章や画像をそのまま使う前に、他人の著作物に似ていないか、事実が合っているかを確認する
- お金や税金の判断は、AIの答えだけで決めず、税務署や税理士など専門家に確認する
AIの答えを鵜呑みにしないための確認のしかた
生成AIは、自然な文章で答えますが、内容が正しいとは限りません。存在しない情報をもっともらしく答えることがあります。次の習慣をつけると、失敗が減ります。
- 数字・日付・固有名詞は、公式のページで確かめる(料金、制度、法律、締め切りなど)
- 出典を聞いて、そのリンクを開く:リンクが存在しない、内容が違う、ということもあります
- 同じAIの説明だけで信じない:公式の資料など、一次の情報源と照らし合わせる。別のAIが同じ答えでも、裏付けにはなりません
- お金・契約・法律・健康に関わることは、専門家や公的な窓口に相談する
- 取り消しにくい操作(送信、公開、支払い、削除)は、必ず自分の目で確認してから
入力する前のチェックリスト
- □ パスワード・鍵・番号類が入っていない
- □ 他人の名前・住所・連絡先を伏せた
- □ 取引先・会社の情報を入れていない(または許可がある)
- □ 画像・PDFに写り込んだ個人情報を隠した
- □ 学習に使う設定と、履歴の扱いを確認した
- □ 答えを、公式の情報で確かめるつもりでいる
よくある質問(FAQ)
Q. 「学習に使わない」設定にすれば、何を入れても大丈夫ですか?
A. いいえ。設定をオフにしても、一定期間の保存や、安全性の確認のための確認が行われることがあります。パスワードや他人の個人情報など、入れるべきでない情報は、設定にかかわらず入れないでください。
Q. 一時チャット(履歴に残さないモード)なら安全ですか?
A. 履歴に残らない、学習に使われないといった点で扱いが変わりますが、一定期間は保存されることがあります。各社の公式の案内を確認してください。
Q. 間違えてパスワードを入力してしまったら?
A. そのパスワードは、漏れた可能性があるものとして扱い、発行元のサービスで変更してください。同じパスワードを使い回している場合は、そちらも変更します。パスワードの管理の考え方は、パスワード管理はiPhone標準アプリで十分?やAndroidのGoogleパスワードマネージャーの使い方で解説しています。
Q. 会社のメールや資料を要約させたいときは?
A. 会社のルールを確認してください。許可されていない場合は使わず、許可されている場合も、会社が認めたサービスで使います。
Q. 無料版と有料版で、扱いは変わりますか?
A. 変わることがあります。無料版でどこまで使えるかはChatGPT・Claude・Geminiの無料版はどこまで使える?、AIを使った下書きの範囲はサブスクの解約が面倒、AIにどこまで手伝わせられる?も参考にしてください。
まとめ
この記事で扱うクラウド型の生成AIサービスは、入力した内容を外部のサーバーに渡して処理する仕組みです。パスワードや番号類、他人の個人情報、取引先・会社の情報は入れず、使う前に学習の設定と履歴の扱いを確認し、答えは公式の情報で確かめる。この3点を押さえると、入力や確認に関するリスクを減らせます。パソコンのフォルダで動くAIを使う場合は、Claude CodeとCodexの違いと、安全に始める手順も参考にしてください。迷うときは、無理に進めず、詳しい人に確認してから進めてください。
※本記事の内容は、2026年11月6日時点で、Anthropicのプライバシーセンター、Googleのヘルプ(Geminiアプリのアクティビティ)、OpenAIの公式の案内、個人情報保護委員会の注意喚起(令和5年6月2日)から確認したものです。各社の設定や扱いは変わることがあるため、実際に利用する際は必ず公式の最新情報をご確認ください。個人情報の取り扱いに関する法律上の判断は、専門家にご相談ください。
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