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この記事でわかること
- ワンストップ特例を使える人と、使えなくなる人(5団体まで・確定申告をしないこと)
- 申請の期限(令和8年分は令和9年1月10日が目安)と、年末の寄附で気をつけること
- 申請書に添える必要書類と、オンライン申請があること
- よくある間違いと、特例が無効になったときの対処(確定申告)
※この記事は、総務省のふるさと納税ポータルサイトの資料、総務省の取扱通知、国税庁の案内、自治体の公式案内を2026年11月6日に確認してまとめています。申請書の様式・期限・必要書類は、寄附先の自治体ごとに違うことがあります。最終的には、寄附先の案内を確認してください。
ふるさと納税の「ワンストップ特例」は、確定申告をしなくても寄附金控除を受けられる便利な仕組みです。ただ、期限や条件を外すと、特例が使えなくなるのも事実です。年末は寄附が集中する時期なので、手続きでつまずきやすい点を整理しました。上限額の考え方は控除上限額を確認する3つの方法、2026年10月の制度見直しはふるさと納税、2026年10月の制度見直しで何が変わった?で書いています。
この記事の結論
- 使えるのは、確定申告が不要な給与所得者などで、寄附先が1年に5団体以内の人(同じ自治体に何回寄附しても1団体と数える)
- 申請は寄附先の自治体ごと。多くの自治体で、寄附した年の翌年1月10日必着が締め切り(令和8年分は令和9年1月10日。この日は日曜日なので、早めに出す)
- 確定申告や住民税の申告をすると、ワンストップ特例は全部なかったことになる。医療費控除などで確定申告をする人は、ふるさと納税も確定申告で申告する
- 6団体以上に寄附した場合も、すべての寄附が特例の対象外になる
- ワンストップ特例では、所得税の控除はなく、(控除上限内なら)寄附額から自己負担2,000円を除いた全額が、翌年度の住民税から控除される
ワンストップ特例を使える人・使えなくなる人
総務省のふるさと納税ポータルサイトでは、ワンストップ特例の対象を、確定申告の不要な給与所得者等で、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である人と案内しています。
| ケース | ワンストップ特例 |
|---|---|
| 給与を1か所から受けていて、確定申告・住民税の申告が不要で、実際に申告もしない(寄附先は5団体以内) | 使える |
| 医療費控除など、ほかの理由で確定申告をする | 使えない(申請済みでも無効)。ふるさと納税も確定申告で申告する |
| 寄附先が6団体以上になった | 使えない(すべての寄附が対象外)。確定申告で申告する |
| 副業の所得が年間20万円を超えるなど、確定申告が必要な人 | 使えない。確定申告で申告する |
給与所得者でも、副業などで所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告が別に必要になることがあり、住民税の申告をしたときもワンストップ特例は適用されません。迷うときは、お住まいの市区町村に確認してください。
※出典:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」、総務省「ふるさと納税ワンストップ特例の取扱いについて」(令和3年4月1日改正)、総務省リーフレット「ワンストップ特例を申請する皆様へ」
総務省の取扱通知では、「同じ年に同じ自治体へ複数回寄附する場合、団体の数は1つとして数えるが、寄附するたびに申請の手続きが必要」とされています。つまり、同じ自治体に2回寄附したときは、2回目も申請書を出す必要があります。
給与所得者でも、副業の所得などで確定申告が必要な人がいます。条件は年末調整のやり方【令和8年分】の「年末調整だけでは終わらない人」に整理しています。
申請の期限|令和8年分は「令和9年1月10日」
総務省の取扱通知には、ワンストップ特例の申請を受けた自治体が、申告特例通知書(住所地の市区町村への連絡)を翌年1月11日以降、1月31日までに送ることが定められています。これは、翌年1月10日までは、申請の内容を変える届出書が出される可能性があるためです。このため、多くの自治体が申請書の締め切りを「寄附した年の翌年1月10日(必着)」にしています(郵送の到着期限か、オンラインの受付時刻かは、寄附先の案内で確認してください)。たとえば京都府の令和8年分の案内(2026年8月19日更新)には、「令和8年分申請締切は、令和9年1月10日(必着)」とあります。
⚠ 期限で気をつけること
- 「必着」は、その日までに自治体へ届いていること。消印の日付では間に合わない
- 令和9年1月10日は日曜日。年末年始は郵便も混むので、年内か、1月の早い時期に投函しておくと安心
- 締め切りの日付・必着かどうかは、寄附先の自治体ごとに案内が違うことがある。申請書に同封の案内か、自治体のホームページで確認する
- 年末の寄附は、申請書の発送が遅れることがある。京都府の案内では、令和8年12月21日以降の入金確認分は、年内の申請書の発行を止めており、ダウンロードして使うよう案内している
- 確定申告の方で控除を受ける場合は、寄附した翌年の3月15日までに所轄の税務署へ申告する、と総務省が案内している
必要書類
申請書の様式は、総務省令で全国統一の様式(申告特例申請書)が定められていて、納税義務者の記名が必要です。書面で出すのが原則ですが、一部の自治体では、マイナンバーカードを使ったオンライン申請ができます(令和4年中の寄附から。対応状況は寄附先に確認)。
申請書に添える書類は、自治体の案内に従います。たとえば京都府の案内では、次のとおりです。
- マイナンバーカードを持っている人:カードの両面のコピー
- 持っていない人:①個人番号通知カード(写真なし)か、マイナンバーが載った住民票、②運転免許証・パスポートなど身元が確認できるもの、のコピー
通知カードは、記載内容(氏名・住所など)が住民票と一致している場合に限って使えます。また、あとから交付された「個人番号通知書」は、番号確認の書類としては使えません(国税庁のマイナンバーのFAQ)。名前が似ているので注意してください。
自治体によって申請書の形式や添付書類の指定が違うことがあります。ふるさと納税のサイト経由で寄附した場合は、サイト上で申請書を作れたり、オンラインで申請できたりすることもあるので、寄附後のメールや案内を見落とさないようにしましょう。
よくある間違い
- ワンストップを出したのに、別の理由で確定申告をした
総務省の取扱通知では、申請後に住民税の申告書(確定申告書を含む)を出したときは、申告の内容や出した時期にかかわらず、特例の申請が全部なかったことになるとされています。確定申告をする場合は、すべての寄附を、受領証明書などをもとに申告しましょう - 6団体以上に寄附してしまった
6団体になった時点で、5団体を超えた分だけでなく、すべての申請が無効になります。確定申告で、すべての寄附を申告します - 2回目の寄附で申請書を出し忘れた
同じ自治体でも、寄附するたびに申請が必要です - 引っ越した(結婚で氏名が変わった場合なども)
申請後に住所や氏名が変わり、寄附した翌年の1月1日の内容が申請書と違う場合は、翌年1月10日までに、寄附先へ変更の届出書を出します。出さないと特例が適用されません - 締め切りを「発送日」だと思っていた
多くの自治体は「必着」です。年末は特に余裕を持って
寄付先を後から増やしたいとき
ワンストップ特例の申請をしたあとで、「やっぱりもう1つ寄附したい」と思うことがあります。5団体以内に収まるなら、追加の寄附についても申請書を出すだけです。ただし、次の点に気をつけてください。
- 寄附は12月31日までに支払いが完了したもの。その年の控除の対象は、1月1日から12月31日までの寄附です
- 追加で6団体目になる場合は、すべての寄附で確定申告をする必要がある
- 控除額の上限(目安)は変えられないので、寄附の合計額を確認する。上限は上限額の確認方法を参考に
特例が使えなくなったら|確定申告で取り戻す
国税庁は、ワンストップ特例の適用ができなくなった人が寄附金控除を受けるには、確定申告をする必要があると案内しています。確定申告をすると、所得税分はその年の所得税の計算に反映され(納めすぎがあれば還付)、住民税分は翌年度の住民税の減額として控除されます。確定申告書では、住民税に関する欄への記載も必要です。すでに確定申告をして寄附の記載を忘れたときは、更正の請求などの訂正手続きになるため、税務署に相談してください。総務省の案内では、寄附をした翌年の3月15日までが目安です。
寄附金控除だけのために確定申告をする(還付を受ける)場合は、国税庁タックスアンサーNo.2030「還付申告」で、その年の翌年1月1日から5年間提出できると案内されています。ただし、住民税の控除の手続きは市区町村の期限と運用に従うため、迷ったら早めに申告するのが安全です。
ワンストップ特例の控除の仕組み
ワンストップ特例の適用を受けると、所得税からの控除は行われず、所得税分を含めた全額が、寄附した翌年の6月以降に支払う住民税の減額という形で控除されます(総務省)。「所得税の還付がない」ので、確定申告のときのように、まとまったお金が戻ってくるわけではありません。住民税の通知書で、寄附金税額控除が反映されているかを確認しましょう。
年末調整の書類との関係
ふるさと納税は、年末調整の書類(扶養控除等申告書・基礎控除などの申告書・保険料控除申告書)では申告できません。寄附金控除は、年末調整では扱えないので、ワンストップ特例の申請書か、確定申告のどちらかが必要です(年末調整の書類は年末調整のやり方【令和8年分】で整理しました)。
よくある質問(FAQ)
Q. ワンストップ特例の申請書は、寄附のあとでも出せますか?
多くの自治体が、寄附の後に申請書を郵送し、翌年1月10日必着の期限内に提出する形をとっています。総務省の取扱通知では、申告特例の求めは「寄附を支出する際行うことができる」とされています。実際のやり方(寄附時にサイト上で申請するか、あとで書類を送るか)は自治体ごとに違います。
Q. 確定申告をするかどうか、まだ決まっていません。
確定申告をするなら、ワンストップ特例の申請は不要です(出しても、確定申告をすれば無効になります)。迷うときは、ワンストップ特例の申請書を出しておき、確定申告をすることになったら確定申告に切り替える、という進め方もできます。切り替えた場合は、すべての寄附を確定申告で申告します。
Q. 退職した年のふるさと納税は、ワンストップ特例を使えますか?
年の途中で退職して年末調整を受けていない場合、確定申告が必要な人と、任意の還付申告ができる人がいます。確定申告(還付申告を含む)をするなら、ワンストップ特例は使えず、ふるさと納税も確定申告で申告します。退職の年の税金の流れは退職前に確認すべき税金チェックリストを参考にしてください。
Q. ポイントは付きますか?
ふるさと納税の仲介サイトが寄附者にポイントを付与することは、総務省の告示で2025年10月1日から禁止されています。詳しくは制度見直しの記事で触れています。
まとめ
ワンストップ特例・要点
- 条件は確定申告不要の給与所得者等・寄附先は5団体以内
- 申請書は寄附先ごと・寄附のたび。締め切りは多くの自治体で翌年1月10日必着(令和8年分は令和9年1月10日・日曜)
- 書類は、申請書+マイナンバーと本人確認のコピー(自治体の案内に従う)。オンライン申請に対応する自治体もある
- 確定申告をすると無効、6団体以上でも無効。引っ越したら1月10日までに変更届
- 控除は全額が翌年度の住民税から
年末の寄附は、返礼品の締め切りや発送時期も混み合います。控除上限額を確認し、申請に間に合う日程で手続きできるように、寄附先と日程を決めましょう。寄附先を比べるときは、最新の寄附金額と内容量を確認してから選びます。
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※本記事は、総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」「ふるさと納税ワンストップ特例の取扱いについて」「ワンストップ特例を申請する皆様へ」、国税庁「ふるさと納税をされた方へ」「No.2030 還付申告」、京都府「ワンストップ特例申請について」を参考に、2026年11月6日時点で確認できた内容で作成しています。制度の詳細・手続きは変更される可能性があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
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