プロパンガスが高いのはなぜ?賃貸は会社を変えられない…現役電気屋が実体験で語る下げ方と物件選びの注意点【2026年】

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「プロパンガスの請求がやけに高い」「同じガスなのに、実家より明らかに高い気がする」——こう感じたことはありませんか。

筆者(現役の電気工事士・でんきや慎ちゃん)は、まさにこれを身をもって体験しました。実家のプロパンガスは料金が良心的で安かったのに、独立して住んだ賃貸マンションのプロパンは異常に高く、しかも会社を変えることもできなかったのです。

プロパンガスは「自由料金制」で、会社によって料金がまったく違います。そして厄介なのが、持ち家か賃貸かで、できる対策がまるで変わること。この記事では、一般的な下げ方に加えて、賃貸でガス会社を変えられないときに筆者が実際にやった自衛策まで、正直に解説します。

先に結論

  • プロパンガスは自由料金制。同じ使用量でも会社次第で料金は大きく変わる(だから「実家は安いのに賃貸は高い」が起きる)。
  • 戸建ての持ち家なら、①今の会社に値下げ交渉 ②別会社に乗り換え(一括見積もり)で、30〜40%・年2〜5万円下がることも。
  • 賃貸は基本的にガス会社を変えられない(大家さん・管理会社の契約のため)。筆者も管理会社に電話したが「変えられない」と言われた。
  • 賃貸で高いと感じたら、卓上IHでガス調理を減らす・給湯の設定温度を下げてもらうなどの自衛が現実的。
  • そして何より、契約前に「都市ガス区域なのにプロパンの物件」は要注意。これがいちばん効く対策です。

なぜプロパンガスは高い?「自由料金制」のしくみ

都市ガスと違い、プロパンガス(LPガス)は自由料金制です。国が料金を決めているわけではなく、ガス会社が自由に価格を設定できます。

そのため、同じ量を使っても、契約しているガス会社によって料金がまるで違うということが普通に起きます。一説には、適正価格で使えている家庭は全体のごく一部で、多くの家庭が割高なまま契約しているとも言われます。

筆者の実体験がまさにこれでした。

  • 実家のプロパン会社(地元では有名な会社)は良心的で、料金は安かった。だから筆者は長らく「プロパン=普通の値段」だと思っていました。
  • ところが独立して住んだ賃貸マンションのプロパンは、実家とは比べものにならないほど高かった。「同じプロパンなのに、こんなに違うのか」と驚いたのを覚えています。

この差こそ、自由料金制の正体です。プロパンが高いのではなく、「高い会社」と契約していることが問題なのです。

まず自分の「ガス単価」を調べよう

対策の前に、自分が高い契約なのかを確認しましょう。プロパンガスの料金は、ざっくり次の2つでできています。

  • 基本料金:使っても使わなくてもかかる固定費(月1,500〜2,000円程度が一般的)
  • 従量料金:使った分だけかかる料金(従量単価 × 使用量。単価は1m³あたり数百円が目安)

毎月の検針票(請求書)に、使用量(m³)と金額が書いてあります。「金額 ÷ 使用量」でだいたいの単価感がつかめます。

参考までに、消費者団体が示す適正価格の目安(10m³使用時・2026年)は地域でこれくらいです。

地域 適正価格の目安(10m³)
関東 約4,950円
中部 約5,500円
東北 約5,720円
近畿 約6,380円
北陸 約6,710円

筆者の賃貸マンションでは、従量料金(実際に使った分)よりも基本料金のほうが高いという、いま思えばかなり異常な料金体系でした。一人暮らしであまりガスを使わないのに固定費だけ重い——これは割高契約の典型パターンです。

【戸建ての持ち家の人】料金を下げる2つの方法

持ち家(戸建て)でガス会社を自分で選べる場合は、下げる手段が2つあります。

方法①:今の会社に値下げ交渉する

意外かもしれませんが、プロパンは交渉で下がることがよくあります。コツは、「他社への乗り換えも考えている」と伝えること。

「最近ガス代が高くて、他社の見積もりも取ってみようかと思っているのですが、料金を見直してもらえませんか?」

このように丁寧に切り出すと、解約を避けたいガス会社が単価を下げてくれるケースは珍しくありません。まずは電話一本、ダメ元で聞いてみる価値はあります。

方法②:別の会社に乗り換える(一括見積もり)

交渉で下がらない、または最初から安い会社にしたいなら乗り換えです。流れはシンプルで、

  1. 一括見積もりサービスなどで、地域の優良なガス会社の料金を比べる
  2. 申し込むと、新しいガス会社が今の会社の解約手続きまで代行してくれる
  3. こちらは委任状に署名・捺印するだけ。ボンベや調整器の交換も新会社が対応

乗り換えで30〜40%、年間で2.8〜5.5万円下がるケースもあります。固定費は一度下げれば毎月ずっと効くので、効果は大きいです。

【賃貸の人】会社は変えられない。だから自衛する

ここが、多くのサイトが書かない現実です。

賃貸マンション・アパートのガス会社は、入居者では変えられません。 ガスの契約をしているのは大家さんや管理会社で、ガス設備(ボンベ・配管・給湯器)も建物のものだからです。

筆者も「高すぎるので会社を変えたい」と管理会社に電話しましたが、答えは「変えられません」でした。都市ガスが通っている区域なのに、なぜかその物件だけプロパン。理由を聞いても建物の契約だからの一点張りで、打つ手なし。これが賃貸プロパンの厳しいところです。

では泣き寝入りか——というと、そうではありません。ガスの「使用量そのものを減らす」自衛策があります。筆者が実際にやって効果があったのは次の2つです。

自衛策①:卓上IHコンロでガス調理を減らした

ガスコンロの上に、市販の卓上IHクッキングヒーターを置いて使いました。電気は会社を選べる(賃貸でも電力会社は変えられる)うえ、調理のガス使用をまるごと減らせます。お湯を沸かす・炒め物くらいなら1口の卓上IHで十分まかなえます。

賃貸でガス会社を変えられない人ほど、この「ガスを電気に逃がす」発想が効きます。

※卓上IHを置くときは、ガス台の上に安定して載るか確認し、使用中はその下のガスコンロは使わないでください。IH対応の鍋・フライパンが必要です。

自衛策②:給湯器の設定温度を下げてもらった

筆者の部屋の給湯器は、自分で設定温度を変えられないタイプでした。そこでガス会社に電話して、給湯温度を60℃から40℃に下げてもらいました

お湯は熱くするほどガスを使います。シャワーや食器洗いに使うのは40℃前後で十分なので、60℃のまま使うのはガスの無駄。自分で変えられない給湯器でも、ガス会社に頼めば調整してくれることがあります(瞬間式のガス給湯器なら、40℃設定でも衛生面の心配はほぼありません)。

このほか、お風呂の追い焚き回数を減らす・シャワーをこまめに止める、といった基本の節約も、単価が高い賃貸プロパンでは効果が大きく出ます。

いちばん効く対策は「契約前に見抜く」こと

ここまで読んで分かるとおり、賃貸でプロパンが高いと、入居後にできることは限られます。だから、いちばん効くのは物件を選ぶ段階での対策です。

筆者の失敗をそのまま教訓にしてください。

都市ガスが通っている区域なのに、その物件だけプロパンガス——これは要注意です。

都市ガス区域なのにわざわざプロパンになっている物件は、料金が割高なことが多く、しかも入居後は変えられません。賃貸を探すときは、ガスの種類(都市ガスかプロパンか)を必ず確認し、都市ガス区域なのにプロパンの物件は、家賃が多少安くてもガス代で逆に高くつくことがあると覚えておきましょう。

固定費の見直しは住んでからより前のほうがずっとラクです。火災保険も同じで、賃貸でも自分で選べる部分があります(→賃貸の火災保険は自分で選べる!管理会社指定を断って年1万円節約する方法)。

注意点(トラブルを避けるために)

  • 設備貸与契約の違約金:戸建てで給湯器などをガス会社負担で設置している場合、乗り換え時に違約金を請求されることがあります。契約内容を確認しましょう。
  • 「契約後すぐ値上げ」に注意:乗り換え直後は安く、しばらくして値上げする悪質な会社もあります。料金が透明で、不当な値上げをしないと明言している会社を選びましょう。
  • 2026年は値上げ傾向:燃料価格の影響でプロパン全体が値上がり傾向です。だからこそ、割高な契約を放置しないことが大事です。

よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸でも本当にガス会社は変えられないの?
A. 入居者からは基本的に変えられません。大家さん・管理会社の契約だからです。どうしても気になる場合は大家さんに相談する手はありますが、実現は難しいのが現実です(筆者も断られました)。

Q. プロパンは都市ガスよりやっぱり高いの?
A. 一般的にはプロパンのほうが割高な傾向ですが、会社次第で大きく変わります。筆者の実家のように良心的な料金のプロパン会社もあります。「プロパンだから高い」ではなく「会社による」が正解です。

Q. 給湯温度を下げると不衛生になりませんか?
A. 瞬間式のガス給湯器(使うときだけ沸かすタイプ)なら、40℃前後でも問題ありません。お湯をためておくタイプ(貯湯式)は雑菌の関係で高めが推奨なので、給湯器のタイプを確認してください。

まとめ

  • プロパンは自由料金制。高いのはプロパンだからではなく「高い会社」と契約しているから
  • 戸建て持ち家なら、値下げ交渉 or 乗り換え(一括見積もり)で大きく下げられる。
  • 賃貸はガス会社を変えられない(筆者も管理会社に断られた)。卓上IHでガス調理を減らす・給湯温度を下げてもらう、などの自衛が現実的。
  • そして最強の対策は、契約前に「都市ガス区域なのにプロパンの物件」を避けること。

ガス代のような固定費は、一度見直せば毎月ずっと効きます。電気代の節約とあわせて、光熱費全体を軽くしていきましょう(→節約家電おすすめ2026|現役電気屋が光熱費を下げた家電を全部紹介電気代が高い家庭がまず見直す家電ワースト5と対策)。

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