【実体験】分電盤に避雷器を後付けした|パナソニックBQX81で雷から家電を守る方法を現役電気屋が解説

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この記事の結論(先に要点だけ)

  • 筆者は自宅の分電盤に、パナソニックの盤用避雷器「BQX81」を取り付けました。落雷の多い地域に住んでいるためです。
  • BQX81は電源線・アース線から侵入する雷サージ(誘導雷)から家電を守る装置。コンパクト21(単相3線式)の分電盤に後付けできます。
  • ただしアンテナや電話線から入る雷は守れないので、筆者はアンテナ側にも別の避雷器(同軸避雷器)を入れました。
  • 分電盤内の作業は電気工事士の資格が必須です。一般の方は絶対にDIYせず、電気工事店に依頼してください。

夏になると毎年こわいのが落雷です。筆者(でんきや慎ちゃん)が住む地域は雷がとても多く、近所で停電や家電の故障が起きることもあります。雷でテレビやエアコン、パソコンが一発で壊れた——そんな話は珍しくありません。

そこで現役の電気屋として、自宅の分電盤にパナソニックの盤用避雷器「BQX81」を取り付けました。この記事では、実際に取り付けた写真とともに、BQX81がどんな装置で・何を守れて・何を守れないのかを、できるだけやさしく解説します。あわせて、アンテナ側の雷対策についても触れます。

パナソニック「BQX81」とは?分電盤に付ける雷ガード

BQX81は、パナソニックの「盤用避雷器」という製品です。住宅の分電盤(ブレーカーが並んでいる箱)の中に取り付け、電線をつたって入ってくる雷サージ(誘導雷)を地面に逃がして、家じゅうの家電を守ります

「誘導雷」とは、近くに落ちた雷の影響で電線やアース線に瞬間的に高い電圧が乗る現象のこと。直接落ちなくても、この誘導雷でパソコンやテレビ、給湯器の基板などが壊れることがあります。BQX81は、その高電圧を逃がす“安全弁”の役割をします。

パナソニック コンパクト21の分電盤に取り付けた盤用避雷器BQX81
自宅の分電盤に取り付けたBQX81(左の黒い装置)。コンパクト21・単相3線式の分岐スペースに設置。

写真の左にある黒い装置がBQX81です。本体に動作確認灯が付いていて、ランプが点いていれば正常、消えていたら寿命(交換時期)というしくみ。雷サージを何度も受けると少しずつ消耗するので、ときどき確認灯をチェックすればよく、メンテナンスも簡単です。

取り付けられる条件(コンパクト21・単相3線式)

BQX81はどの分電盤にも付くわけではありません。パナソニックの案内では、次の条件を満たす必要があります。

  • パナソニックの住宅分電盤「コンパクト21」であること
  • 単相3線式で、主幹(メインのブレーカー)が漏電ブレーカーであること
  • 分岐回路のスペースが1つ空いていること

他社メーカーの分電盤や、黒い旧型の安全ブレーカー式の盤には付けられません。なお、安全ブレーカー式の分電盤の場合は型番が変わり、単相2線式はBQX8200、単相3線式はBQX8311が用意されています。自宅の分電盤がどれに当たるかは、盤のフタ裏の型番でパナソニックの検索ツールから確認できます。

BQX81が「守れるもの」「守れないもの」

◎ 守れる

  • 電源線(コンセント側)から入る雷サージ
  • アース線から入る雷サージ
  • =誘導雷による家じゅうの家電への被害を軽減

× 守れない

  • 建物への直撃雷
  • アンテナ(同軸ケーブル)から入る雷
  • 電話線・LANから入る雷

ここが大事なポイントです。BQX81は電源とアースの経路しか守りません。テレビのアンテナ線や電話線から入る雷には無力です。実際、屋外のアンテナは雷の影響をとても受けやすく、「アンテナ→テレビ」の経路で機器が壊れるケースは多いのです。

だからアンテナ側にも避雷器(同軸避雷器)を入れた

そこで筆者は、分電盤のBQX81に加えて、アンテナの同軸ケーブルにも「同軸避雷器(サージプロテクタ)」を入れました。これはアンテナの配線の途中に挟む小さな部品で、ふだんは電波をそのまま通し、雷のような高い電圧が来たときだけ電気をアースに逃がします。ふだんの受信には影響しません。

同軸避雷器を使うときの注意

同軸避雷器は必ずアース(接地)につないで使うのが大前提です。アースしないと雷を逃がせず意味がありません。また4K8K放送を見る場合は3224MHz対応の製品を選びます。これも直撃雷は防げない点はBQX81と同じです。

気になる費用は?

BQX81本体は、筆者が購入した当時でAmazonで約4,000円でした(時期や販売店で変動します)。部品代としては手頃で、雷で高価な家電が壊れるリスクを考えれば、安心料として十分に元が取れると感じています。アンテナ用の同軸避雷器も数百円〜数千円で購入できます。

⚠ 取り付けは電気工事士の資格が必要です

分電盤の中の配線作業は、第二種電気工事士などの資格がないと法律でできません(電気工事士法)。通電したまま触れば感電の危険があり、施工不良は火災にもつながります。筆者は有資格者なので自分で取り付けましたが、一般の方は絶対にDIYせず、必ず電気工事店に依頼してください。部品を買っておいて取り付けだけ頼むこともできます。

よくある質問(FAQ)

Q. 避雷器を付ければ雷で家電は絶対に壊れませんか?

いいえ。守れるのは誘導雷による被害の「軽減」で、直撃雷や、アンテナ・電話線から入る雷までは防げません。電源(BQX81)+アンテナ(同軸避雷器)と、経路ごとに対策するのが現実的です。本当に心配な雷雨のときは、コンセントを抜くのがいちばん確実です。

Q. 賃貸でも付けられますか?

分電盤は建物の設備なので、賃貸では勝手に改造できません。管理会社・大家さんに相談が必要です。賃貸なら、コンセントに挿す「雷ガード付き電源タップ」やアンテナ用の同軸避雷器など、原状回復できる対策から始めるのが無難です。

Q. 動作確認灯が消えたらどうすればいい?

避雷器が役目を終えたサインなので、交換が必要です。これも分電盤内の作業になるため、電気工事店に依頼してください。

まとめ:雷対策は「電源」と「アンテナ」の両方で

  • BQX81は分電盤に付ける盤用避雷器。電源・アース線からの誘導雷を逃がして家電を守る
  • 取付条件はコンパクト21・単相3線式・分岐スペースが1つ空き
  • アンテナ・電話線の雷は守れない→アンテナには別途同軸避雷器(アース必須)
  • 本体は当時Amazonで約4,000円。安心料として十分価値あり
  • 取り付けは電気工事士の資格が必須。一般の方は業者へ依頼を

雷は「来てから」では対策できません。落雷の多い地域にお住まいなら、電源とアンテナの両方に避雷器を入れておくと、大切な家電を守れる確率がぐっと上がります。費用も部品代は数千円から。気になる方は、まずご自宅の分電盤がコンパクト21かどうかを確認してみてください。

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