スマートプラグは節電になる?待機電力カット・消し忘れ対策の実力と「使ってはいけない家電」を現役電気屋が解説【2026年】

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筆者は現役の電気工事士(でんきや慎ちゃん)です。以前待機電力の節約は「几帳面に全部抜く」より「大物だけ狙う」が正解という記事で、待機電力対策は数千円規模の節約にしかならないので几帳面にやりすぎなくていい、という話をしました。今回はその実践編として、「几帳面に手でコンセントを抜き差しする代わりに、スマートプラグに任せたらどうなるか」を電気工事士の視点で検証します。便利な反面、絶対に繋いではいけない家電もあるので、そこは正直にお伝えします。

この記事の要点
– スマートプラグは「コンセントに挿すだけ」で家電にタイマー・スケジュール機能を後付けできる、待機電力対策としては一番手間がかからない方法
– 電子レンジやテレビなど数個をまとめて夜間だけオフにすれば、待機電力の対策としては十分な効果が出る
電気ストーブ・ホットカーペット・電気毛布などの発熱系家電は、法律(電気用品安全法)でスマートプラグでの遠隔操作が禁止されている。ここは電気工事士として一番強く言いたいポイント
– 消費電力モニター機能付きの上位モデルを使うと、「どの家電がどれだけ電気を食っているか」を見える化でき、待機電力より効果の大きい対策を見つけやすくなる

スマートプラグでできること|待機電力対策としての立ち位置

スマートプラグは、既存の家電のプラグとコンセントの間に挟むだけで、スマホアプリからオン・オフを操作したり、タイマー・スケジュールを設定できるようにするアダプターです。工事は不要で、コンセントに挿すだけで使えます。

以前の記事でお伝えした通り、待機電力は家庭の電気代全体からするとインパクトは大きくなく(全体の5%前後)、「全部のコンセントを几帳面に抜く」のは労力に見合いません。効果が出やすいのは、使用頻度が低い大きめの家電をまとめてオフにすることでした。スマートプラグは、まさにこの「まとめてオフ」を自動化するための道具です。手で毎日コンセントを抜き差しする代わりに、スケジュール設定さえしておけば、寝ている間や外出中に自動でオフになります。

実際どれくらい節電になるか|待機電力対策の実践編

リビングのAV機器一式(テレビ・レコーダー・ゲーム機)をスマートプラグでまとめて管理し、就寝中や外出中の8〜10時間だけ主電源を切る運用にした場合を考えてみます。AV機器一式の待機電力を合計10〜15W程度とすると、1日10時間オフにするだけで年間の節約額はおおよそ1,000〜1,700円程度です。単体で見ると劇的な金額ではありませんが、「毎日手で抜き差しする」という面倒な作業をゼロにしたうえでこの節約が得られるのが、スマートプラグを使う一番のメリットだと感じています。

また、電子レンジや炊飯器のように時計表示のためだけに待機電力を使っている家電は、長期不在(旅行・帰省)のときだけスマートプラグでまとめてオフにするという使い方も効果的です。毎日の運用に手間をかけず、「ここぞ」というタイミングだけ自動で対策できるのがスマートプラグの強みです。

絶対に繋いではいけない家電|電気工事士として一番伝えたいこと

ここからが今回、電気工事士として一番強調したい内容です。スマートプラグは便利な道具ですが、接続してはいけない家電がはっきり決まっています。

  • 電気ストーブ・オイルヒーター・ハロゲンヒーターなどの暖房器具
  • こたつ・電気毛布・ホットカーペット

これらの発熱系家電は、電気用品安全法により、スマートプラグなどを使った遠隔操作・スケジュール運転が禁止されています。理由は単純で、発熱する家電の電源をスマホで遠隔操作できてしまうと、外出先や離れた部屋から入れたときに、上に洗濯物が落ちていたり、家具が近づいていたりしても気づけず、火災につながる危険があるからです。加えて、発熱系の家電は電源が入った瞬間に定格電力の数倍の「突入電流」が流れることがあり、多くのスマートプラグが想定する許容電力(1,500W程度が一般的)を瞬間的にオーバーして、プラグ自体が発熱・変形・発火した事例も報告されています。

「節電に便利そうだから」と何にでもスマートプラグを使うのではなく、発熱するものには絶対に使わないという線引きだけは徹底してください。逆に、扇風機・加湿器・照明・ルーターなど「発熱を主目的としない家電」であれば、基本的に問題なく使えます。

消費電力を”見える化”して、待機電力より効果の大きい対策を見つける

スマートプラグの中には、オン・オフやタイマーだけでなく、接続した家電の消費電力をリアルタイムで表示できるモデルもあります(TP-LinkのTapoシリーズでは、シンプルなタイマー専用モデルのP105に対し、P110・P110Mなどの上位モデルが電力モニタリングに対応しています)。

これをエアコンや冷蔵庫、電気ケトルなど消費電力が大きい家電に挟んでみると、「思ったよりこの家電が電気を食っている」という発見があることがあります。以前の記事でもお伝えした通り、待機電力を根こそぎゼロにするより、常時動いている大きい家電の使い方を1つ見直すほうが節約効果は大きいことがほとんどです。消費電力モニター機能は、待機電力対策の”次の一手”を見つけるための遊び道具として、地味に役立ちます。

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まとめ|「発熱しない家電のまとめオフ」に使えば十分効果的

スマートプラグは、待機電力対策を「手で毎日抜き差しする」作業から「スケジュールに任せる」作業に変える便利な道具です。AV機器一式や長期不在時の家電をまとめてオフにする使い方なら、待機電力対策として十分な効果があります。ただし、電気ストーブやこたつ、電気毛布のような発熱系家電への接続は法律で禁止されている、というのが電気工事士として一番伝えたい注意点です。「発熱しないものに、まとめて使う」を徹底すれば、安全に節電の手間を減らせる道具だと思います。

待機電力対策全体の考え方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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