コンセントが棚の裏に隠れて使えない…位置を変えるには?電気工事士が実際に移設した方法と注意点

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「棚を置いたら、その裏にコンセントが隠れて使えなくなった」「コンセントの位置をもう少しずらしたい」——そんな悩みを持つ方へ。筆者は現役の電気屋(でんきや慎ちゃん)で、第二種電気工事士の資格を持っています。先日、まさに棚の裏に隠れてしまった自宅のコンセントを、使いやすい位置へ移設しました。

この記事では、その実例を通してコンセントの位置を変える(移設する)方法と、必ず知っておくべき注意点を、電気工事士の目線で正直に解説します。結論から言うと、コンセントの移設・増設は資格が必要な工事です。ここは最初にはっきりさせておきます。

🎯 この記事の結論

  • コンセントの移設・増設は第二種電気工事士の資格が必須(無資格の作業は違法・感電や火災の危険)
  • 移設の基本は、既存コンセントから壁の中を横方向に配線を延ばし、新しい位置へ移す
  • 壁の中に桟(さん=下地の木材)があると配線が通らない。筆者は90度変換ドリルアダプター+木工用ドリルで桟に穴を開けて通した
  • 資格がない人は、家具の配置換えや延長コードで逃げるか、電気工事業者に依頼(費用相場は後述)

なぜコンセントを移設したのか(棚の裏問題)

きっかけは、部屋に棚を置いたらちょうどコンセントが棚の真裏に来てしまったこと。プラグの抜き差しができず、コードも引き回せない。よくある「家具とコンセントの位置が合わない」問題です。

延長コードで引っ張る手もありますが、見た目が悪いうえに、束ねたコードは発熱の原因にもなります。筆者は電気工事士なので、コンセントそのものを使いやすい位置へ動かす(移設する)ことにしました。

【重要】コンセントの移設・増設は資格が必要です

大前提として、コンセントの移設・増設・配線の工事は「電気工事士」の資格がないと行えません。無資格で行うと電気工事士法違反となり、1年以下の懲役または3万円以下の罰金。それ以上に、施工ミスは感電・漏電・火災に直結します。

「自分でやってみたい」という方は、まず資格の取得を検討してください。第二種電気工事士は、独学でも十分に取れる資格です。取り方や工具のそろえ方は、筆者の合格体験を別記事にまとめています。

第二種電気工事士は独学で取れる?現役電気屋がヤフオク中古工具で合格した話

資格がない場合は、無理をせず電気工事業者に依頼するのが正解です(費用相場は記事後半で解説します)。

【実体験】棚裏のコンセントを移設した流れ

ここからは、資格を持つ筆者が実際に行った作業の流れです。読み物として「こういう手順で動かすのか」という雰囲気をつかんでください(※無資格での再現はNGです)。

① 既存コンセントのプレートを外して配線を確認

まずは作業前に必ずブレーカーを落として通電を止めます。そのうえで既存コンセントのカバープレートを外し、中の配線(VVFケーブル)の状態を確認しました。

② 壁の中を横方向に配線を延ばす

今回は新たに分電盤から引くのではなく、既存コンセントの配線から横方向に配線を延ばして、新しい位置にコンセントを増設する形にしました。壁の中で配線を横に送っていくイメージです。

新しいコンセント位置に開けた壁の開口部
新しいコンセントを設ける位置に開けた開口部。

③ 桟(柱)が立ちはだかる → 90度変換アダプターで突破

ところが、配線を通そうとした経路の途中に桟(さん=壁の下地になっている木材)がありました。このままでは横に配線が通せません。

そこで使ったのが90度変換のドリルアダプター。狭い壁の中でもドリルを直角に向けられる工具で、これに木工用のドリルビットを付けて桟に穴を開け、その穴に配線を通しました。壁の中という狭く奥まった場所で、まっすぐドリルを入れられない状況を解決できるのがこのアダプターの強みです。

壁の開口部の中に現れた桟(木の下地)
開口の中に現れた桟(壁の下地の木材)。このままでは横に配線が通せない。
90度変換ドリルアダプターで桟に穴を開ける
90度変換ドリルアダプターに木工用ビットを付け、桟に穴を開けて配線を通す。

④ 新しい位置にコンセントを設置して復旧

桟を越えて配線を通したら、新しい位置にコンセントを取り付け、プレートを戻して完成。最後に通電を戻し、テスターで電圧を確認しました。棚の裏に隠れていたコンセントが、ちゃんと使える位置に生まれ変わりました。

新しい位置のコンセントに配線を接続
桟を越えて通した配線を、新しい位置のコンセントに接続。
プレートを戻して完成した状態
プレートを戻して完成。棚の裏だったコンセントが使える位置に。

今回使った工具・部材

今回の移設で活躍したのが、壁内の桟を貫通させた90度変換ドリルアダプター木工用ドリルビットです。狭所での配線や、下地を避けられない増設で本領を発揮します。

🔧 狭い場所の穴あけに:90度変換ドリルアダプター

壁の中など、まっすぐドリルを入れられない場所で直角に穴を開けられる工具。今回の桟の突破に必須でした。

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自分でできる範囲・プロに頼む範囲

資格の有無で、できることはっきり分かれます。

無資格でもOK資格が必要(無資格はNG)
延長コード・電源タップで延ばすコンセントの増設・移設
家具の配置を変えて逃がす壁内の配線工事
テーブルタップの差し替えコンセント本体・スイッチの交換

「配線をいじる作業」はすべて資格が必要、と覚えておけば間違いありません。

業者に頼む場合の費用相場

資格がない場合は電気工事業者に依頼します。コンセントの増設・移設の費用相場は、一般的な住宅でおおよそ2万2,000円〜5万5,000円(税込)。配線距離が長い、壁の中を隠して配線する(隠ぺい配線)といった条件で高くなります。

  • 出張費・調査費:3,000〜5,000円前後
  • 壁や天井の補修費:5,000〜1万5,000円前後
  • 配線距離が長い・分電盤から新設する場合は追加費用

今回のように桟を避ける必要があるケースは手間が増えるため、見積もり時に「下地(桟)がある場合の追加費用」を確認しておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q. コンセントの移設は自分でできますか?
A. 第二種電気工事士などの資格があれば可能です。無資格での作業は電気工事士法違反で、感電・火災の危険もあります。

Q. 壁の中に柱(桟)があると配線できない?
A. 通せないわけではありません。今回のように90度変換ドリルアダプターと木工用ドリルで桟に穴を開けて通す方法があります。ただし下地を傷めないよう知識と慎重さが必要です。

Q. 資格がないけど自分でやりたい。
A. まずは第二種電気工事士の取得を。独学でも取れます。それまでは延長コードや家具配置で対応し、配線工事は業者に頼みましょう。

まとめ

  • 棚の裏に隠れたコンセントは、移設すれば使いやすい位置に動かせる
  • ただし移設・増設は電気工事士の資格が必須(無資格は違法・危険)
  • 壁内に桟があっても、90度変換ドリルアダプター+木工用ドリルで突破できる
  • 資格がなければ業者へ(相場2.2万〜5.5万円)。自分でやりたいなら、まず資格取得から

なお、移設の前に「コンセントが熱い」「焦げ臭い」と感じている場合は、火災のサインかもしれません。コンセントが熱い・焦げ臭いときの危険サインと対処法を先に確認してください。

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