子育て世帯がもらえるお金、把握できていますか|児童手当・出産育児一時金など公的手当を電気屋が家計目線で整理【2026年】

お得・株主優待

「児童手当は前より増えたらしい」「出産のときにお金がもらえる制度があるらしい」——子育て世帯向けの公的手当は、なんとなく知っているけれど、自分の家がいくらもらえるのか、いつからいくら変わったのかを正確に把握している方は意外と少ないのではないでしょうか。筆者(でんきや慎ちゃん)も家電量販店の店頭で「児童手当って所得制限があるんですよね?」と聞かれることがありますが、これは実はもう古い情報です。この記事では、こども家庭庁・全国健康保険協会(協会けんぽ)の公式情報をもとに、児童手当と出産育児一時金という子育て世帯の2大公的手当を整理し、あわせて話題になっている「出産費用の無償化」が実際いつから始まるのかも、誤解のないように家計目線で解説します。

※本記事は2026年7月執筆時点の公式情報をもとにしています。制度は今後も見直される可能性があるため、最新情報は必ずこども家庭庁・協会けんぽ・厚生労働省の案内でご確認ください。

児童手当|2024年10月の拡充で何が変わったか

児童手当は2024年10月分から大きく拡充されています。最大の変更点は「所得制限の撤廃」です。それまでは世帯の所得が一定額を超えると支給額が減額・停止される仕組みがありましたが、2024年10月以降はこの所得制限がなくなり、世帯の所得にかかわらず対象の子どもがいる家庭は誰でも受け取れる制度になりました。あわせて支給対象の年齢も広がり、こども家庭庁の公式ページでは対象を「0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子」と説明しています。これまでは中学校卒業までが対象でしたが、高校生年代までが新たに対象に含まれた形です。

支給額と支給月

子どもの年齢 支給額(月額・第1子・第2子) 第3子以降
3歳未満 15,000円 30,000円
3歳〜高校生年代まで 10,000円 30,000円

第3子以降は年齢を問わず月額30,000円に増額されている点がポイントです。支給月も変更されており、こども家庭庁は「児童手当は、毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月(偶数月)に、それぞれの前月分まで(2か月分)を支給します」と案内しています。以前の年3回(4か月分ずつ)から、年6回(2か月分ずつ)の支給に変わったため、家計簿をつけている方は入金のタイミングが変わったことも意識しておくとよいでしょう。

「第3子」の数え方に注意

増額の恩恵が大きい第3子以降のカウント方法には注意が必要です。単純に「生まれた順で3番目」という意味ではなく、児童手当の支給対象になっている子どもを基準に数えます。親等が経済的な負担をしている場合は、22歳になった年度末までの兄や姉も、この「何番目の子か」を数える際のカウント対象に含まれます。つまり大学生や社会人一歩手前の年齢の子がいる家庭でも、扶養している状況によっては下の子が第3子扱いになり、月30,000円の対象になるケースがあります。自分の家庭が何人目としてカウントされるかは、お住まいの市区町村の児童手当担当窓口に確認するのが確実です。

所得制限撤廃後も申請は必要

所得制限が撤廃されたのは、あくまで「支給の対象範囲」の話であり、手続きが自動化されたわけではありません。特に、これまで所得制限で対象外だった世帯や、今回新たに高校生年代の子が対象に加わった世帯は、市区町村への申請をしないと支給が始まりません。すでに児童手当を受給している家庭でも、高校生年代の子について改めて手続きが必要になっているケースがあるため、「制度が変わったから自動的にもらえるはず」と思い込まず、お住まいの自治体の案内を確認することをおすすめします。

出産育児一時金|現行50万円のしくみ

出産にかかる費用を支える制度が出産育児一時金です。全国健康保険協会(協会けんぽ)によると、公的医療保険の加入者が出産したとき、産科医療補償制度に加入する医療機関等で在胎週数22週以降に出産した場合、子ども1人につき原則50万円が支給されます。双子であれば2人分が支給される仕組みです。

直接支払制度で窓口負担を減らせる

出産費用は数十万円単位でまとまった金額になるため、いったん全額を立て替えるのは家計の負担が大きくなります。そこで用意されているのが「直接支払制度」です。協会けんぽの説明では、出産育児一時金を協会けんぽから医療機関等に対して直接支払うことで、出産する方が窓口でまとめて支払う負担を軽減できる仕組みとされています。利用する場合は、医療機関等の窓口で直接支払制度を利用する旨の合意文書に同意する手続きを行えば、協会けんぽへの別途の申請は不要です。

費用が50万円を下回った場合は差額を受け取れる

出産にかかった実際の費用が50万円を下回った場合は、その差額を受け取ることができます。協会けんぽからは出産後おおむね3か月程度で差額申請書が送付されるため、案内が届いたら忘れずに申請しましょう。逆に費用が50万円を超えた場合は、超えた分が自己負担になります。

将来、出産費用は無償化される?(施行時期は未定)

ニュースなどで「出産費用が無償化される」という話を見聞きした方もいるかもしれませんが、これは現行の出産育児一時金とは別の、将来に向けた新しい制度の話であり、混同しないよう整理しておく必要があります。2026年5月29日、正常分娩にかかる費用を公的医療保険で賄う新制度の創設を盛り込んだ改正健康保険法が参院本会議で可決・成立しました。この改正法は、公布から2年以内に施行することとされており、実際のスタートは2027〜2028年度になる見込みとされています。つまり2026年7月時点では、この新制度はまだ始まっておらず、出産費用は引き続き現行の出産育児一時金(原則50万円)でまかなう形が続きます。

新制度が始まった後も、対象になるのはあくまで正常分娩の標準的な費用の部分です。帝王切開はすでに保険診療の対象で原則3割の自己負担がありますし、個室の利用料など、正常分娩であっても標準的な範囲を超える費用は、無償化後も自己負担になる見込みです。「そのうち出産費用が全部タダになる」と早合点せず、施行時期・対象範囲ともに今後の続報を確認する姿勢が大切です。

電気屋の本音|制度は「知っている人だけ」得をする

児童手当も出産育児一時金も、対象になっているのに手続きをしていなかったために受け取れていない、というケースが実際に起こり得る制度です。以前紹介した高校の授業料無償化と同じで、「制度が拡充された」というニュースだけを見て安心してしまい、肝心の申請を忘れてしまっては意味がありません。子育て世帯がもらえるお金は、今回整理した2つの手当以外にも、通信費のようにあらかじめ見直しておくだけで固定費を減らせるものもあります。子どものスマホ代を含む家計の見直しについては子どものスマホ代の記事もあわせて参考にしてみてください。本記事は公的制度の説明にとどまり、特定の金融商品や資産運用の推奨は行いません。

よくある疑問FAQ

Q. 児童手当は誰でも申請すればもらえますか?

日本国内に住み、対象年齢(0歳から高校生年代まで)の子どもを養育している方であれば、所得にかかわらず対象になります。ただし養育している市区町村への申請が必要で、出生や転入の場合は原則として事由が発生した日の翌日から15日以内の申請が必要です。詳しい要件はお住まいの自治体の窓口で確認してください。

Q. 高校生の子がいますが、今から申請しても2024年10月分までさかのぼってもらえますか?

制度拡充直後の経過措置として、令和7年3月31日までに申請すれば令和6年10月分からさかのぼって支給される特例がありましたが、この経過措置は既に終了しています。現在新たに申請する場合は、原則として申請した月の翌月分からの支給となるため、対象になる可能性がある方は早めに市区町村へ確認することをおすすめします。

Q. 出産育児一時金は誰が申請しますか?直接支払制度を使わないとダメですか?

直接支払制度の利用は任意です。利用する場合は医療機関等の窓口で合意文書に同意するだけで、協会けんぽへの別途申請は不要です。直接支払制度を利用しない医療機関の場合や、利用しない選択をした場合は、出産後に加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険等)へ自分で申請する必要があります。

Q. 出産費用の無償化はもう申し込めますか?

2026年7月時点ではまだ始まっていません。2026年5月に改正健康保険法が成立しましたが、施行は公布から2年以内とされており、2027〜2028年度ごろの見込みです。現時点では、出産費用は従来どおり出産育児一時金(原則50万円)で対応することになります。施行時期が近づいたら、こども家庭庁・厚生労働省の続報を確認してください。

Q. 児童手当と出産育児一時金は、どちらも自分で市区町村や保険者に申請する必要がありますか?

はい。児童手当はお住まいの市区町村、出産育児一時金は加入している公的医療保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険等)が窓口です。どちらも「対象になったら自動的に振り込まれる」制度ではなく、申請して初めて支給される制度である点は共通して押さえておく必要があります。

まとめ

児童手当は2024年10月分から所得制限が撤廃され、対象年齢も高校生年代まで拡大、第3子以降は年齢を問わず月額30,000円に増額されました。出産育児一時金は現行原則50万円で、直接支払制度を使えば窓口でのまとまった立て替えを避けられます。話題の「出産費用の無償化」は2026年5月に改正法が成立したものの、施行は2027〜2028年度ごろの見込みで、2026年7月時点ではまだ始まっていません。いずれの制度も、対象になっているかどうかを自分で確認し、申請して初めて受け取れるという点は共通しています。制度は今後も見直される可能性があるため、最新の支給額や申請方法は、必ずこども家庭庁・協会けんぽ・厚生労働省の公式案内でご確認ください。

この記事が役に立ったら「いいね」で応援お願いします!

この記事についてのご質問・お問い合わせ

    タイトルとURLをコピーしました